任意売却における債権者との交渉について

任意売却における債権者との交渉について

任意売却はその債務の返済を途中で止めることになるので、融資を行っている金融機関に代表される債権者は任意売却をできるだけ避けたいというのが本音です。

そして、その債権者からの同意を得られない限りは、任意売却を進めることができないため、任意売却をするにあたって、最も重要になってくるのが債権者との交渉になります。

今回は、そんな債権者との交渉について説明したいと思います。

任意売却における債権者の交渉は誰が行うのか?

まず、任意売却をしたからと言って、住宅ローンを滞納した債務者が債権者との交渉を行うということは、基本的にほとんどありません。

任意売却に至るまでに、住宅ローンの債務返済計画についての相談を債権者と債務者が行うということは、もちろんあるかと思いますが、一旦、任意売却をすることが決まった後は、債権者との交渉を債務者が行うということはほとんどありません。

では、誰が行うのかといいますと、それは、任意売却で専任媒介契約を結んだ不動産会社になります。

不動産会社は、任意売却の売買にあたり売買のサポートをするのですが、債権者との交渉やその他にも、税金滞納があれば、税務署や市税事務所との交渉、そして、管理費や修繕積立費の滞納があれば、管理組合などとも交渉することがあったりします。

そういった意味では、任意売却における不動産会社の役回りというのは、非常に重要で、この不動産会社が任意売却に精通しているかどうかで、任意売却の成否が大きく左右されるといっても過言ではないかもしれません。

任意売却における債権者にはどんな会社がある?

任意売却における債権者には、様々な会社が存在していまして、住宅金融支援機構、都市銀行、地方銀行、信金、保証会社、債権回収会社(サービサー)、などが代表的な債権者になります。

さらに、住宅ローンを契約している=融資を行っている会社が1社という場合と複数ある場合に分かれておりまして、任意売却を進めるためには、全ての債権者の同意を得る必要があります。

そして、複数の債権者がいる場合は特に注意が必要で、なぜなら、後順位抵当権者と呼ばれる2番目、3番目以降の債権者は、任意売却をした後の売却代金から債権が回収できないことが多いため、簡単には任意売却を認めてくれないのです。

一番優先順位の高い抵当権者はそのほとんどが大手の銀行などになるかと思いますが、彼らは保証会社からの代位弁済により債権の元本そのものについては、全額回収を予め契約段階で確保していますが、後順位抵当権者のほとんどにはそれがありません。

ちなみに、保証会社はそうした債権が発生することを想定して作られた会社であり、ある程度までは想定内です。

しかも、保証会社から銀行などに一括返済されるお金は住宅ローン契約をしているその他大勢の債務者の保証金から捻出されていますので、まじめに返済しているその他大勢の債務者が肩代わりしているという見方もできます。

後順位抵当権者は、自分たちが損を被ることに対して、そう簡単には認めたくないので、不動産会社の仲介手数料に対して、厳しい突込みを入れてきたり、任意売却の物件価格に対しても、納得がいかなかったりすると、任意売却を認めようとしません。

なお、住宅金融支援機構が債権者の場合、後順位抵当権者に対しては、抵当権の抹消承諾料として以下のような基準を設けています。

 内容
後順位抵当権者等に対する抹消承諾料ー第2順位以下30万円または残元金の10%(※いずれか低い額)
後順位抵当権者等に対する抹消承諾料ー第3順位以下20万円または残元金の10%(※いずれか低い額)
後順位抵当権者等に対する抹消承諾料ー第4順位以下10万円または残元金の10%(※いずれか低い額)

これは、後順位抵当権者に対して、売却代金の中から、これだけ支払うので、抵当権を抹消してくださいね=任意売却を認めてくださいという基準で、専門用語で「ハンコ代」と呼ばれるものになります。

任意売却をした後の債権者との交渉について

先ほど債権者との交渉については、そのほとんどを不動産会社が行うということを説明いたしましたが、任意売却が終わった後に残った債権についても説明しておきたいと思います。

任意売却が終わると、そのほとんどのケースで、物件の売却代金の方が、住宅ローンの債務を下回って、いわゆる残債が発生します。

そして、その残った住宅ローンの債権の回収を行うのが、債権回収会社(サービサー)です。

イメージとしては、下記のような流れになります。

image02

では、住宅を売却した後の債務について、債権者との交渉は誰が行うのでしょうか?

まず、任意売却を行ったときは、不動産会社が行ってくれますが、その後、例えば、任意売却を終えた6ヶ月後や1年後に債務の返済についての交渉を行うのは、ケース・バイ・ケースになります。

任意売却を担当してくれた不動産会社が交渉を行う場合もありますし、債務者が債務の返済計画を相談するというケースもあります。

債権回収会社(サービサー)との債務返済についての相談というのは、具体的には残った債務の返済が苦しいときに返済計画を見直したり、あるいは、任意売却後、数年経った後に、残った債務の買い取りなどを行うといった交渉になります。

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まとめ

「任意売却における債権者との交渉について」と題してお送りしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

任意売却をサポートしてくれる不動産会社の選び方について、もっと詳しく知りたいという方は「任意売却で査定をお願いするときの不動産会社の見分け方とは?」の記事もご覧ください。

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