任意売却における税金の延滞金やマンションの管理費滞納などについて

任意売却は、債権者の同意を得た上で、マンションや持ち家の売却が一般の売却と同じように進められますが、税金などの延滞金やマンションの管理費の滞納があった場合、その支払いについては、どうなるのでしょうか?

今回は、任意売却の仕組みをおさらいしながら、任意売却にあたっての延滞金や滞納費用について、説明したいと思います。

では、早速、見ていきましょう。

任意売却で税金や年金の滞納で差し押さえはNG

任意売却は、その仕組みの性質上、住宅ローンの支払いが困難になり、滞納が続いた後に、銀行や保証会社との合意の上、進められることが大前提となっています。

そして、その仕組みは下記のイメージの通り、期限の利益が喪失となった後、代位弁済が行われ、その後、任意売却が行われるという流れになっています。
image01

そして、この任意売却を行うにあたって、債権者が同意する条件としては、差し押さえがついていないことが必須となります。

つまり、税金や年金などを滞納していて、物件に対して何らかの差し押さえが行われている場合は、その差押えを外すために、関係各所への対応が必要になるということを意味しています。

具体的には、固定資産税や都市計画税、年金などの滞納が、差し押さえの対象になります。

対応手順などについては、直接担当の窓口へ行けば支払方法などを教えてもらえますが、任意売却を依頼する不動産会社などに相談するというのも一つの方法です。

なお、住宅金融支援機構が債権者の場合では、税金の滞納金や固定資産税や都市計画税、年金などの滞納については、売却代金からの支払いについて、ほんの僅か(10万円又は固定資産税・都市計画税1年分のいずれか低い金額(延滞金は不可))しか認めておりません。

任意売却でマンションの管理費や電気光熱費の滞納もNG

任意売却では売却が成立するのを待つ間は、住宅ローンの支払いをストップすることができますが、マンションの管理費や電気、ガス、水道といった費用はストップすることはできません。

任意売却の場合は、住宅ローンの支払口座はゼロにしておく必要がありますので、仮に、マンションの管理費や電気、ガス、水道といった費用の支払いが同じ口座から引き落とされている場合は、別に口座を変更する必要があります。

それを怠ってしまい、マンションの管理費の滞納が続いてしまうと、任意売却することが同じマンションの人に知られることになってしまう可能性がありますし、また、電気光熱費などの費用の滞納が続きますと、今度は、電気、ガス、水道の使用がストップという事態になってしまいます。

そうなってしまうと、任意売却の内覧に訪れる購入予定者に不信感を与えてしまうのは避けられず、売れるものも売れなくなってしまうのは目に見えています。

またマンションの管理や修繕積立金の遅延損害金は、年利10%以上の金利負担となったりすることがありますので、注意が必要です。

ちなみに、住宅金融支援機構が債権者の場合では、マンションの管理や修繕積立金の遅延損害金の支払いについては、売却代金からの支払いを認めておりません。(ただし、マンションの管理や修繕積立金の元本部分については過去5年分の支払いに限り認めています)

滞納している延滞金や管理費を支払うお金がないときは・・

任意売却を決断した債務者は、住宅ローンの他に、カードローンやカーローンなど、他にも債務を抱えていることがあり、経済的にかなり追いつめられていることが少なくありません。

そこで、任意売却を決めた後で、滞納している延滞金や管理費を支払うお金が用立てられない時の対策として、火災保険の解約という方法があります。

火災保険は物件の契約時に一括で支払っているケースがあり、それを一旦、解約して年払いに変更します。

そうすると、その差額が戻ってくることになるので、その資金を滞納している延滞金や管理費に充当するという方法になります。

ただ、火災保険を完全に解約してしまうのは止めておきましょう。

万一、任意売却で売りに出している途中で火災が起きてしまっては、大変なことになってしまいますので・・。

また、生命保険や医療保険、学資保険なども解約できる金融商品があれば、その資金も使いましょう。

断腸の思いかもしれませんが、任意売却をするためには、滞納している延滞金や管理費はどうしても支払う必要があるので、止むを得ません。

滞納金を放置しての競売や自己破産はもっと大変です・・

住宅ローンの滞納に、その他のローンの支払いの滞納、そして税金や年金の延滞に加えて、マンションの管理費の滞納となると、どうしても悲観的になってしまいがちです。

そして、それらの問題を直視せず、放置して競売や自己破産になってしまう人がいますが、その場合は、もっと大変なことになってしまいます。

競売の場合は、残債は任意売却に比べて、かなり残ることになりますし、また、自己破産の場合は、精神的にかなり辛いという人がほとんどです。

任意売却は競売や自己破産に比べると、まだ、生活を立て直せる余地は残されていますので、税金や年金の延滞金、マンションの管理費、電気光熱費の支払いを何とか、済ませましょう。

スポンサーリンク

まとめ

「任意売却における税金の延滞金やマンションの管理費滞納などについて」と題してお送りしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

任意売却で控除される費用(住宅金融支援機構の場合)について、知りたい方は「任意売却における住宅金融支援機構の控除費用について」の記事もどうぞ。

読者の方にとって、少しでも参考になれば、幸いです。

スポンサーリンク